見た目こそエビに近いが、ご覧の通りエビよりボリュームがある。味はちょっとカニっぽくもあり、カニよりもぷりっと身が引き締まっていて独特の香りとうまみ。シャコの難点は食べにくいことだが、寿司だときれいに処理してあり食べやすい。シャリは口に入れた瞬間ほろほろとほぐれるように広がる。

一部の種類にいたってはパンチの威力がすごすぎて、周囲の海水を一瞬で真空に近い空洞にしてしまう。衝撃波は数千度の高温と高圧を生み、海水が一瞬プラズマ化して光ることすらあるらしい。
まるでバトル漫画の設定にありそうなシャコは岡山ではスーパーに並び、時にお買い得シールが貼られるくらい食文化に根付いた食材だ。
シャコは足が早く鮮度が命なこともあって産地以外ではあまり流通しないそうだ。岡山県民が愛するシャコ寿司があればぜひ食べてみてほしい。
ウナギが霞むセトウチのアナゴ

セトウチ(瀬戸内海)といえばアナゴも有名だ。
アナゴはサッパリとしていてやや淡泊だが繊細なうまみがあり、食感はねっとり、そしてやわらかい。
一方でアナゴはウナギより格下というイメージを持たれがちだ。筆者自身も子供のころはそんなに好きじゃなかったし、長い間そう思っていた。
しかし改めてアナゴを食べておいしさに目覚め、周りにもおすすめするようになった。
アナゴの魅力をいくら布教しても疑いの目を向けられるだけで受け入れられないのは悲しい現実だ。わかるよ、自分もそうだったから。
特に在京キー局のテレビ番組を見ているとウナギをすごく持ち上げていると感じる。神格化していると言ってもいい。岡山の人ひいてはセトウチに住む人はあそこまでではない。
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