夫の急な転勤でも妻は「テレワーク」で働ける 地方で会社員時代の経験を生かす働き方
結婚や出産後も働き続けたいという気持があるにもかかわらず、夫の転勤やUターンなどでキャリアを中断せざるをえない女性は多い。せめて転居先で新しい仕事が見つかればよいが、仕事の種類も報酬も少ないために働くことに躊躇する例もある。地域によっては子育て世代の女性の採用を敬遠する企業が多く、なかなか就職できないという話も聞く。
しかし今、大都市に本社を構える企業の事務業務などを地方のテレワークで請け負うというビジネスモデルを構築し、地方在住の主婦がスキルや経験を生かして働ける場を提供する企業が出てきている。
顧客の幅広いリクエストにチームで対応
「テレワーク」とは、「ICTを活用した、場所にとらわれない柔軟な働き方」のこと。そのテレワークというスタイルを最大限活用して事業を行っているのが、横浜市に本社を置くCaster(キャスター)だ。同社は企業のさまざまな業務をオンライン上で請け負う「オンラインアシスタント」サービスを提供しており、顧客の多くは東京の企業。スタッフのほとんどは地方や海外で在宅勤務をしている。
仙台で夫と二人暮らしの八木寛子さん(31)もそのひとりで、今年7月からアシスタントとして働き始めた。現在は平日の9時から18時半まで自宅のパソコンの前に座り、顧客のスケジュール管理、メール返信やウェブサイト更新の代行といった定型的な仕事から、ネットを使った調べ物、飲み会の店探しや予約などその時々で発生するリクエストへの対応まで、幅広く業務をこなす。
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