部下から慕われるリーダーと嫌われるリーダーの決定的な差。60代のトップが20代の若者から「教えを請う」ことの大切さ

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家庭でも同じでしょう。「偉そうな親」ではなく、常に娘や息子から学びたいという謙虚な姿勢でいれば、「ねえねえ」と、今、世の中で流行っていることも子どもから教えてもらえるでしょう。

謙虚な態度でお互いの関係は良好に

私の経験をシェアしましょう。

PwC時代に、世界で7000名の部下のいるイギリス人パートナーと仕事でつながることがありました。会社の同僚とはいえ、業界の大物ともいえる人です。私からは簡単に話しかけるのを憚られるような立場の人でした。

そんな彼が、あるとき、私に質問しました。

「シンヤ、日本の人事制度は、なぜいまだに年功序列なのですか?」

そのとき、彼の口調は非常におだやかで、とても謙虚で、教えを請うという姿勢だったことを記憶しています。世界中に多くの部下を持つ偉い人だというような、上から目線の姿勢は一切ありませんでした。

彼の質問に対して私も一所懸命回答し、十分に答えることができなかった箇所については、あとで調べて伝えました。

この出来事以降、お互いの距離がグッと縮まりました。その後、私は話しかけやすくなりましたし、彼もそうだったと思います。彼が謙虚な姿勢で話しかけてくれたことで、私からの垣根はグッと低くなり、相談しやすくなりましたし、互いに学び合う機会も増えました。

実際、お互いにPwCを辞めた後も、付き合いが続いており、情報交換をする仲になっています。

ある精密機械メーカーから、グローバル化を推進するにあたって経営陣で議論したいから、講演とファシリテートしてほしいという依頼がありました。会議に呼ばれ私も議論に参加しました。

当時、社長をだった方はとても優秀で、まさに謙虚で話しやすい方でした。その会議には、ややワンマンで有名だった前社長で当時会長だった方も出席されていました。

会議が進み、やはり外国人の経営参加も必要なのではないかという具体的な議論になりはじめ、私が現地法人の経営を現地の人に託すことができる子会社もあるのではないかというような話をしたところで、いきなりその会長が発言をされました。

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