つまり、単純な「人件費削減」ではなく、「人的投資の最適化」を図る経営戦略なのだ。
意外な効果、シニア採用の急増

猫型ロボットの導入は、意外な効果ももたらしている。シニアスタッフの採用増加だ。
65歳以上のスタッフ雇用は、2021年と2025年4月時点を比べるとほぼ倍増。70歳以上のスタッフも3.6倍となっている。
なぜロボット導入がシニア採用につながったのか。理由は、業務負担の軽減にある
「重い料理を持ち、長距離を歩く」配膳作業は、レストラン業務の中でも身体的負担が大きい。ロボットがこの部分を担うことで、体力に自信のない高齢者でも働きやすい環境が整ったのだ。
また、ロボットが単調な配膳業務を担うことで、スタッフはより対人サービスに集中できる。
このため、長年の社会経験を持つシニア層の「人間力」が生きる場面が増えたともいえる。

一方で、障害者や外国人スタッフの採用にも良い影響が出ているそうだ。
「猫型配膳ロボットは操作しやすく、従業員にも優しいオペレーションとなっておりますので、障害のある方や外国人従業員を含め、あらゆる方が働きやすい環境づくりにつながっております」と広報担当者は説明する。
新人スタッフにとっても、覚えるべき業務が軽減されるため、フロア業務の習熟スピードがアップ。
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