「猫ロボットで効率化だ!→採用も増えちゃいました」 ガストやしゃぶ葉で導入の配膳ロボット。運営会社も驚いた“意外な効果”を聞いた

✎ 1〜 ✎ 11 ✎ 12 ✎ 13 ✎ 14
著者フォロー
ブックマーク

記事をマイページに保存
できます。
無料会員登録はこちら
はこちら

印刷ページの表示はログインが必要です。

無料会員登録はこちら

はこちら

縮小

つまり、単純な「人件費削減」ではなく、「人的投資の最適化」を図る経営戦略なのだ。

意外な効果、シニア採用の急増

しゃぶ葉 すかいらーくホールディングス ベラボット
「しゃぶ葉」で皿を下げる様子。障害物があって動けなくなると、こんな怒りの表情を浮かべることも(写真提供:すかいらーくホールディングス)

猫型ロボットの導入は、意外な効果ももたらしている。シニアスタッフの採用増加だ。

65歳以上のスタッフ雇用は、2021年と2025年4月時点を比べるとほぼ倍増。70歳以上のスタッフも3.6倍となっている。

なぜロボット導入がシニア採用につながったのか。理由は、業務負担の軽減にある

「重い料理を持ち、長距離を歩く」配膳作業は、レストラン業務の中でも身体的負担が大きい。ロボットがこの部分を担うことで、体力に自信のない高齢者でも働きやすい環境が整ったのだ。

また、ロボットが単調な配膳業務を担うことで、スタッフはより対人サービスに集中できる。

このため、長年の社会経験を持つシニア層の「人間力」が生きる場面が増えたともいえる。

すかいらーくホールディングス
ガストで働くシニア女性(写真提供:すかいらーくホールディングス)

一方で、障害者や外国人スタッフの採用にも良い影響が出ているそうだ。

「猫型配膳ロボットは操作しやすく、従業員にも優しいオペレーションとなっておりますので、障害のある方や外国人従業員を含め、あらゆる方が働きやすい環境づくりにつながっております」と広報担当者は説明する。

新人スタッフにとっても、覚えるべき業務が軽減されるため、フロア業務の習熟スピードがアップ。

次ページはこちら
関連記事
トピックボードAD
ビジネスの人気記事