ケンタの“売れ残りチキン”が送られる意外な「再就職先」とは?全国約500カ所で活躍、新宿・歌舞伎町では「親子丼」にリメイクも

売れ残った大量のチキンは人の手によって丁寧に分けられる(撮影:大澤誠)
売れ残ったケンタッキーフライドチキン(KFC)のオリジナルチキン――。かつては店舗で廃棄されるだけだったその“売れ残り”が、子ども食堂などに冷凍便で届けられ、再活用されている。
2019年に始まったこの取り組みは、現在届け先が全国14都県、約500か所近くにのぼる。6年でなぜそんなに拡大したのか。チキンの“セカンドステージ”を追った。
ケンタが挑んだ「チキンの再就職」
「閉店後、残ってしまったオリジナルチキンは店舗での課題だった。これまでは廃棄するしかなく、アルバイト等スタッフからも『何かできないか』との声が上がっていた」(日本KFC執行役員・経営戦略部部長 中田陽子氏)
そんな折、横浜市に本社を移転したことをきっかけに、フードバンクを通じて子ども食堂等へ食材を提供することになったという。
取り組みを実施している店舗でオリジナルチキンが余ってしまった場合は、その日のうちに店内で凍結・保管。そこからフードバンクの倉庫、あるいは子ども食堂に届けられる。子ども食堂では解凍後、必ず調理して提供することとなっている。

店舗で冷凍したチキン。月に1度、フードバンクを通じて団体の倉庫に配送。平均して段ボール1箱分、60ピースほどが送られている(多世代地域交流食堂みらころの場合、撮影:大澤誠)
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