「婚姻届は2年後に出す予定」SNSで出会った36歳男性と身体障害のある女性が選んだ事実婚生活。ボーナス全額貯金で「バリアフリー新居」資金に

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最後に、少し意地悪な質問をした。自由奔放な性生活を送っていた久美子さんは大病と身体障がいをきっかけにして順一さんへの愛に目覚めたストーリーを聞いているが、それは愛情というよりも「体が不自由になったから誰かに頼りたい」という依存心ではないだろうか。率直に問うと、順一さんは淡々と答えてくれた。

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「それって悪いことでしょうか? 彼女の態度や言動はどう考えても私しか見ていませんし、『私がどれだけ好きなのか、あなたはわかっていない』と言われたりします。私としては彼女の気持ちを信じますし、もしそれが演技だったとしても生涯貫いてくれるのであれば問題ありません。ちなみに私はかつての彼女のようにエネルギッシュではないので、複数の人と付き合ったりすることはできず、1対1の関係が限界です」

本当に“自由”な結婚生活

自分勝手に振る舞って他人に迷惑をかけることが、順一さんが大切にしている「自由」ではない。2人の話を振り返ってみると、順一さんも久美子さんも今まで誰かに傷つけられたことはあっても、彼らが誰かを傷つけたことはない。

自分は自分で他人はどんなに親しくても他人であり、すべてを知ったり支配したりはできないことを前提にしたうえで、相手を尊重しながら助け合って生きていく。それが本当に自由な結婚生活と言えるのかもしれない。

本連載に登場してくださる、ご夫婦のうちどちらかが35歳以上で結婚した「晩婚さん」を募集しております(ご結婚5年目ぐらいまで)。事実婚や同性婚の方も歓迎いたします。お申し込みはこちらのフォームよりお願いします。
大宮 冬洋 ライター

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おおみや とうよう / Toyo Omiya

1976年埼玉県生まれ。一橋大学法学部卒業後、ファーストリテイリングに入社するがわずか1年で退社。編集プロダクション勤務を経て、2002年よりフリーライター。著書に『30代未婚男』(共著、NHK出版)、『バブルの遺言』(廣済堂出版)、『あした会社がなくなっても生きていく12の知恵』『私たち「ユニクロ154番店」で働いていました。』(ともに、ぱる出版)、『人は死ぬまで結婚できる 晩婚時代の幸せのつかみ方』 (講談社+α新書)など。

読者の方々との交流イベント「スナック大宮」を東京や愛知で毎月開催。http://omiyatoyo.com/

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