〈独自〉JR貨物で「次期社長候補」と目されていた執行役員が密かに退社していた、エリート幹部の身にいったい何があったのか

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(写真:cameramanphoto / PIXTA)

日本貨物鉄道(JR貨物)の難局が続いている。

今年1月末、JR貨物の執行役員の1人が突然退任した。退任について公式ホームページやリリースなどでは公表されていない。

なぜ公表もなく密かな退任となったのか。元執行役員は1月に都内の地下鉄でトラブルを起こし、その直後に退社したことが東洋経済の取材で明らかになった。

退社をめぐる事実関係について、JR貨物に確認した。会社を1月末に退社した事実については認めたものの、「(地下鉄でのトラブルなどの)事実は確認していない。個人情報保護法の観点からも個人的な事には一切、回答を控えさせていただく」とコメントした。

次期社長候補とも目されていた

一方で、鉄道行政を所管する国土交通省の関係者は次のように述べる。

「(トラブルなど)そういう話は聞いている。これを受けて、JR貨物に対しては事実を確認したうえでコンプライアンスを徹底するように求めた」

元執行役員は関係者の多くが認めるJR貨物のエースだった。「次期社長候補とも目されていた」(JR貨物の関係者)。「頭の回転が速く、弁が立つ。リーダーシップもあった」と評価する声も聞かれる。

JR貨物の2024年3月期の業績は売上高が1885億円で営業利益は47億円の赤字。対前期比ではかろうじて増収となったものの、2期連続の営業赤字だった。2025年3月期は黒字化する見通しだが、売上高1994億円、営業利益15億円の計画と、低利益率であることには変わりない。

JR貨物は、低収益経営からの脱却という長年の課題を抱えている。そうした中で降りかかってきた「エースの退社」。JR貨物を率いる犬飼新社長の悩みは深まりそうだ。

本記事はダイジェスト版です。JR貨物が抱える課題や背景事情などは東洋経済オンライン有料版で詳しく報じています。

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梅咲 恵司 東洋経済 記者

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うめさき けいじ / Keiji Umesaki

ゼネコン・建設業界を担当。過去に小売り、不動産、精密業界などを担当。『週刊東洋経済』臨時増刊号「名古屋臨増2017年版」編集長。著書に『百貨店・デパート興亡史』(イースト・プレス)。

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