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犬飼社長「JR貨物は総合物流企業に生まれ変わる」 アボコストは「旅客会社と折り合い見つける」

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鉄道貨物の輸送量拡大のほか、旅客会社との線路使用料の更新や北海道の並行在来線の問題もくすぶる。こうした難問とどう向き合うか。連載の最終回では、犬飼新JR貨物社長を直撃した。

2024年問題を好機とできるか。鉄道事業の黒字化が絶対条件となる(撮影:尾形文繁)

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JR貨物が前中期経営計画で掲げた「2023年度連結経常利益140億円以上」の見通しは52億円の赤字の見通し。「2024年問題」の好機を生かせなければ、会社の存在意義すら問われかねない。しかし、個人消費の低迷や中国経済の停滞など外部環境は芳しくなく荷動きは重い。犬飼新社長は押し寄せる難題にどう立ち向かうのか。

――2024年度に入り、トラックドライバーの労働規制が厳格化されたにもかかわらず、鉄道へのモーダルシフトは低調です。今年度目標輸送量は前年度実績から1割ほど増やし、175億トンキロを目指すとのことですが、達成できますか。

新年度が始まったばかりの現時点では、荷主もまだ何とかなるという状態だと思う。第1四半期かあるいは上期でやはり運べないぞという荷物が顕在化してくれば、下期にかけてより具体的なシフトが進んでくるのではないかと思う。

足元ではまだ荷動きは鈍く、175億トンキロは決してたやすい目標ではない。しかし(2024年度コンテナ取扱収入1178億円とする)いまの収入計画を達成するには、このくらいの輸送トンキロが必要だということだ。

トラックで運べない距離帯が増えている

中国経済の後退で原料系の化学薬品が伸びず、紙・パルプも減っている。農産品も昨年は玉ねぎなどの収量が少なかったため、輸送が伸び悩んでいる。一方で宅配便や企業間物流の積み合わせ貨物は増える傾向にある。2024年問題でトラックで運べなくなってきている距離帯が増えてきているようで、医薬品や清涼飲料水、ビールなどの食料工業品も増えている。

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