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「呑んだ後に最高」「80代のおじいちゃんも完食する」…店舗数を増やす「喜多方ラーメン坂内」。優しい味に隠された"攻めの戦略"が凄かった

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そうして数カ月後、出会ったのが福島県喜多方市の「喜多方ラーメン」だったそうだ。知ったきっかけは、飛行機で隣に座った客の「キタカタラーメンはうまいらしい」というひと言だったというから面白い。

気になってすぐに訪れ、複数ある「喜多方ラーメン」を名乗る店を巡るうちに、やさしい、飽きのこない味わいと「うどんに近い」印象の麺が、理想の「ひっぱりのある味」に近いと確信したという。「この味を持ち帰り、全国に広めたい」と惚れ込んだ。

坂内のルーツである、福島県喜多方市の「坂内食堂 喜多方本店」(写真提供:株式会社麺食)

店を行脚するなかで、製麺を担う「曽我製麺」にもたどり着き、同社のあと押しを得て、「坂内食堂 喜多方本店」にのれん分けを自家談判をすることに。最初は相手にされなかったが、3日間の見習いを経て許され、1984年、有楽町に9坪の店「くら」をオープンしたそうだ。

「くら」は多店舗展開を目指して百貨店催事やラーメンイベントに積極的に参加し、地元の人々やラーメン好きの間で評価されるようになる。そして1988年、ファンの一人が手をあげて、長野県東部に「喜多方ラーメン坂内」1号店FCが開店。チェーンを拡大していくこととなった。

「坂内食堂 喜多方本店」の店内。連日地元客でにぎわう(写真提供:株式会社麺食)

カギは麺・スープ・チャーシューの「三位一体」のバランス

現在の喜多方ラーメンは、本家「坂内食堂」のレシピをベースにバージョンアップしている。麺は前述した通り「曽我製麺」が担い、本家とほぼ同じレシピだが、そのほかは少しずつ異なる。

特に違うのはスープ。喜多方市は非常に水がおいしい。本家は、それを活かしたあっさりした味付けだが、坂内は全国チェーンで、水の質を同じにするのは難しい。だから統一感のある味になるよう、少し濃いめにしているのだ。

また、スープのベースには豚ガラを使っているが、坂内のスープは一般的な白濁したとんこつと異なり、鶏ガラだと間違われるほどあっさりとしていて透明だ。

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