「社内では全く期待されてなかった」 登録者178万人のラーメンYouTube「SUSURU TV.」。明大・早大“中退”の2人はいかに事業を育ててきたか
「当時のYouTuberはバラエティー色が強い人が多く、テレビでは動物・子供・ラーメンが三強でした。その中で、ラーメンを扱うYouTuberがあまりいないことに気づき、『毎日ラーメンを食うYouTuberってどうですか』と企画したら、これが通ったんです」(矢崎さん)
ここで白羽の矢が立ったのがSUSURUくんだった。
「当時は特に何をすることもなくプラプラしていたので、暇ならちょっとやってくれとお願いされました。ラーメンは毎日食べていましたが、二郎以外は全く詳しくなかったので大丈夫かなと思いつつスタートしました」(SUSURUくん)
正直全く期待されておらず、会社からはカメラを1台借りただけで「SUSURU TV.」が始まった。「SUSURU」という名前は、大学のサークル時代のセンスのある人を集めて、企画会議を行い決めたという。
「HIKAKIN」を文字った「NARIKIN」という名前や、「麺喰亭すする」という案が出ていた。その中で「すする」という響きは良いねということで、海外も意識して横文字で「SUSURU」とした。
記念すべき1本目の動画は「天下一品」

撮影はまず高田馬場からスタートした。当時は「毎日ラーメンを食べてたら、人間はどうなっちゃうの?」という人体実験的な番組だった。高田馬場の「天下一品」が記念すべき1本目の動画だった。2015年11月のことである。
スタッフは矢崎さんのみで、完全に2人でやっていた。はじめの2日だけは2人でラーメン店に行ったが、動画を1本編集するのに15時間もかかっていたため、矢崎さんは動けなくなり、SUSURUくんが1人で撮影に行くようになった。SUSURUくんは最低限のギャラをもらい、ラーメンを食べるバイト感覚で毎日撮影をしていた。
「当時はストックがなかったので、一日中編集していましたね。YouTuberは毎日アップするのが基本だったので必死でした」(矢崎さん)
ラーメン店のアポ取りはSUSURUくんがやっていた。
「当時はYouTubeがそこまでメジャーではなかったので大変でした。行く前に事前に電話をすると『YouTubeってなんですか?』『お金取るの?』と聞かれて、毎回説明してアポ取りをしていました。
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