累計380万部、20年続く児童書「なんでも魔女商会」「ルルとララ」ができるまで。子どもたちを夢中にさせる児童書とは?

前の巻よりおもしろくするために
「なんでも魔女商会」や「ルルとララ」が、こんなロングセラーになるとは意外でした。はじめて「なんでも魔女商会」をつくったとき、評判は良かったものの、このままだときっと一発屋で終わってしまうと危機感を抱いていたことを覚えています。
そこで切り口を変えて、料理を扱った「ルルとララ」シリーズを書き、2つのうちどちらかが生き残れば……って思っていました。でもやっぱりまだ不安で、「魔法の庭ものがたり」シリーズのお仕事も受けてしまって。結局今ではそれぞれのシリーズに読者がいるので、やめられないですね(笑)。
私にとって、本というものは子どもたちへのプレゼントだと思っています。だから、子どもたちが手に取ったとき「これじゃなかった」とがっかりさせたくない思いは強いです。
そういう意味では、シリーズが続くほど、前の巻よりもおもしろくて良い作品でなければいけないと考えています。それが毎回大変なところですね。
私は、子どもたちに本を読了してほしいと思っているんです。最後のページまで読んでほしい。読了って大人からすると簡単なことに思えますが、子どもたちにとっては、ものすごくハードルの高いことなんです。
まず最初に「読んでみようかな」っていう気持ちにならないとダメ。そのためには子どもたちが興味がある切り口で物語を作らないといけない。そして最後まで楽しいと思えないといけません。
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