楽天・三木谷社長は"牢屋"から飛び出した クリムゾンハウス始動で何が変わったか
山田:9月末で楽天市場の引っ越しも完了し、日本国内の本社機能が二子玉川に集約されました。
三木谷:いやあ、なかなかいいですよね、これ。自分でいうのもなんですけど非常によくできていると思います。
このオフィスの1番のポイントは、全員がオープンなスペースで仕事を行うことです。それは私も例外ではありません。今まで、いわゆる社長室という名のクローズな個室のオフィスがあったんですけど、それをなくして私も平場になりました。
平場といっても相当大きなスペースなんですけども、そこに座っていますから、誰でも、私のところに来ることができます。今日も何人も何人も挨拶に来て、いろいろな話をしました。今まではどうだったかというと、社長秘書にアポを取って、「10分時間をください」「30分ください」とかって言って調整をしていたわけですね。ところが、ここではどんどんウォークインでやってくる。そのおかげで、いろいろなことが前に進んでいくようになりました。
今まで社長室という「牢屋」に入っていた
山田:オープンドア・ポリシーどころか、もうドア自体がない。
三木谷:そう、ドアがない。私は開発部の隣に座っていますから、よりプロダクティブなことに直接関われるようになりました。これをやってみて分かったのは、言い方は悪いけど、「俺は今まで社長室という牢屋に入っていたんだな」と。つまり、隔離された情報の牢屋に入っていたんです。
山田:情報が間接的にしか入ってこない場所にいた、と。
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