楽天とヤマトの「配送提携」に残された課題 「あの会社」が、まだ乗ってこない

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楽天の三木谷浩史社長(左)とヤマトホールディングスの山内雅喜社長(右)、連携はまだ広がりそうだ(撮影:尾形文繁)

ヤマト運輸を傘下に持つヤマトホールディングスと楽天は7月6日、ネット通販連携を強化することを明らかにした。提携の内容は、ヤマトが楽天の「楽天市場」に出店するネット通信販売事業者に対し、6月に投入した受注管理、配送、決済を一括管理・支援するシステム「YES」を提供するというものだ。

事業者がこのシステムを導入すれば、「楽天市場」の購入客は、コンビニ2.1万店とヤマト運輸の営業所4000カ所の合計2.5万カ所で商品を受け取ることが可能になる。楽天にとっては、利便性の向上や効率化を図ることで事業者の楽天市場への出店を促すメリットがある。

ヤマトにとっては、注力する中小通販事業者の取り込みや新システムの普及拡大に加えて、受取拠点の増加によって、近年、業界として最大の問題の一つになっている再配送コストを低下させる狙いもある。同社の山内雅喜社長は「宅配便における現在の不在率はだいたい20%。Eコマースの分野ではさらに高いと推測している」と話し、この問題の解消に期待を寄せた。

効果はあるが、インパクトが限られる理由

コンビニ受取可能サービスの拡大は、こうした楽天やヤマトの狙いに一定の効果があることは間違いない。だが、インパクトが限られる面もある。参加する最大手は業界3位のファミリーマートであり、首位を走るセブン-イレブン・ジャパン(1万7491店、2月末)や2位のローソン(1万2276店、グループ合計、同)が参加していないからだ。

ローソンは2005年に同社のチェーンが日本郵便(JP)のゆうパックの取り扱いを開始し、ヤマトとの契約を解除して以降、ヤマトとの冷却した関係が続く。現在、ローソン店舗ではヤマト宅配便の取り扱いは一切なされていない。むしろ、今春、佐川急便を傘下に有するSGホールディングスとコンビニ店舗を配送拠点とする狙いで合弁会社を設立するなど、JPのみならず佐川にも接近する動きを見せ、今回のスキームに登場しないことは当然とも言える。

これに対し、セブンとヤマトは良好な関係に映る。セブン店舗が取り扱う宅配便はヤマトのみであり、現在、宅配事業などの一部も請け負っている。ヤマトには、無料会員組織「クロネコメンバーズ」に提供している宅配便の受取場所を選択・変更サービスが3種あり、そのうち事前にメールが配信され、受取場所を選択する「宅急便受取指定」、不在による再配送の際に受取場所を選択する「宅配便店頭受取りサービス」の2種では、セブン店舗での受け取りが可能だ。またヤマトの会員組織のカードも電子マネー兼用の場合は、セブンの電子マネー「ナナコ」(セブン&アイ・ホールディングスが発行)の機能を付与することができる。

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