有料会員限定

〈詳報記事〉老舗リゾート・熱海「ニューアカオ」がたどった末路。コロナ禍に翻弄され、やむなく保有資産を相次いで手放したが…

✎ 1〜 ✎ 18 ✎ 19 ✎ 20 ✎ 最新
著者フォロー
ブックマーク

記事をマイページに保存
できます。
無料会員登録はこちら
はこちら

有料会員限定記事の印刷ページの表示は、有料会員登録が必要です。

はこちら

はこちら

縮小

拡大戦略とは裏腹に、懐事情は必ずしも良好とは言えなかった。多額の投資がたたり、負債は100億円規模に膨張。2019年12月期決算は売上高50億円弱に対して、純利益はわずか1億円だった。明らかな過剰債務はコロナ禍で命取りとなる。翌20年、21年に最終赤字を計上すると、あっという間に債務超過に転落した。

アカオのメインバンクは静岡銀行。それにメガバンクや商工中金、日本政策金融公庫などが続く。静岡県東部では有力企業とはいえ、財務内容の著しい劣化を前にしては銀行団もアカオの支援に及び腰だった。とりわけ20億円超の短期借入金が曲者で、アカオが長期借入金への巻き直しを求めるも交渉は難航。結局、期限が到来するごとに物件を売却し、返済原資を捻出することになる。

次ページ入札参加者の狙いはアカオビーチ
関連記事
トピックボードAD