スシローと丸亀製麺が増やしている「揚げたてを一つずつ出す天ぷら店」。その違いと、高級店気分を千円台で味わう体験型消費の”凄さ”

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こちらの衣は「あおぞら」より厚めでザクっと存在感がある。衣が強めになっているのは、うどんつゆに浸しながら食べる丸亀製麺の天ぷらからスピンオフした名残か。ただ揚げ置きが多い丸亀製麵と違い、こちらはすべて揚げたてだ。

鶏天
同店の真打、「鶏天」(筆者撮影)
一口かじった鶏天
鶏天は噛むとじゅわっと肉汁が出てくる(筆者撮影)

同店が特に推しているのが「鶏天」。味が付いているのでつゆや塩などは付けずにそのまま食べてほしいとのこと。食べてみると、肉はかなりジューシー。ほのかにスパイスが利いており、天ぷらというよりフライドチキン感がある。これはお酒が欲しくなる味だ。

玉子天で作った卵かけごはん
「あおぞら」とまったく同じだった玉子天の食べ方(筆者撮影)

極めつけは、玉子天の食べ方。半熟の玉子天をごはんの上でつぶし、卓上のタレとお好みで「黒八味」をかけて卵かけごはんにせよ、というもので、これは「あおぞら」とほぼ一緒だった。

半熟たまごの天ぷら
「あおぞら」の半熟たまごの天ぷら(筆者撮影)

「あおぞら」も、同様に半熟のたまごの天ぷらをごはんの上にのせて卵かけごはんにすることを推奨していた。「まきの」のほうが先発なので、「あおぞら」は「まきの」の玉子天を参考にしたのだろう。

「まきの」にも先行する元ネタがある

しかし、実はこの「まきの」よりも先に同じスタイルで天ぷらを出している店があった。福岡のみで10店舗ほどを展開するローカルチェーンの「天麩羅処ひらお」だ。

こちらは創業1979年で、前身の食堂を含めるともう少し前だ。「あおぞら」はもちろん「まきの」よりも歴史がある。

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