「面子の重視」が生む、欧米人との6つの"ずれ"場面…背景には日本人が重視する「恥の文化」がある

「フェイス・スレトニング・アクト」とは?
フェイス・スレトニング・アクト(Face Threatening Act=FTA)とは、相手の「フェイス」すなわちその人の社会的な評価や尊厳(面子)を脅かす行動や発言を指します。
この概念は、ペネロペ・ブラウンとスティーヴン・レビンソンによって提唱された「ポライトネス理論(Politeness Theory)」の中核を成すものです。彼らは、コミュニケーションにおけるフェイスを「ポジティブ・フェイス」と「ネガティブ・フェイス」の2つに分類しました。
他者に自分が好意的に受け入れられたい、認められたいという欲求です。褒め言葉を受けたり、主張が認められることで満たされるのがその一例です。
他者からの干渉や強制を避け、自分の行動を自由に決定したいという欲求です。頼みごとを断る際や無理やり何かを押しつけられる状況では、このネガティブ・フェイスが脅かされる可能性があります。
FTAは、この「ポジティブ・フェイス」と「ネガティブ・フェイス」のいずれか、あるいは両方を損なう行為を指します。具体的な例としては、次のようなものがあります。
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