"子煩悩な親"が知らないうちに「毒親」へ変貌する恐怖のメカニズム、《無自覚に子どもを支配しない》ために大切なこと
身体的に殴らなくても、情緒的に虐待する場合もあります。
「おまえはダメな子だ」
「生まれなければよかった」
「おまえを見ているとイライラする。今すぐここから出て行って」
こんな言葉を投げつける親は、自分のその言葉が、どれだけ子どもに大きな影響を与えているかについて無自覚です。
「親に見捨てられる不安」が子どもの心を傷つける
親のほうは、本当に子どもを捨てるつもりなどなくて、ちょっとした自分の不機嫌で八つ当たりしているだけかもしれません。けれども子どものほうは、親に「見捨てられる」という最大級の不安と恐怖でふるえあがります。子どもにとって「見捨てられること」は死に値するほどの恐怖なのです。
「こんなダメな子では捨てられてしまう」
子どもは恐怖に怯え、親の期待に添うように努力します。夫婦関係がうまくいっていなかったり、嫁姑の仲が悪かったり、常に親が緊張状態で、自分の怒りを子どもにぶつけていれば、子どもの情緒も安定しません。
その日、そのときの親の機嫌で怒られるのですから、「こういうことがいい」「こういうことが悪い」という自分なりの道徳観を育てることもできず、親の顔色をうかがって行動するようになります。
情緒的な虐待の中には、もっと見えない形で行われるものもあります。子どもに過剰な期待をかけ、その期待で子どもの人生を縛ってしまうという暴力です。
「○○ちゃんは良い子ね」
「お勉強がよくできて偉いわ。きっと東大にいけるわね」
「将来はりっぱなお医者様になってね」
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