行き遅れる20代女性たち、結婚できない「子ども部屋おばさん」が量産される日本社会の根本問題

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最終的に絵美さんは一人暮らしを始めて精神的に成長し、結婚につながりました。一人暮らしをしなければ、いつまでも高齢の母親にオムライスを作ってもらうような生活が続いたことでしょう。

「パパからの電話」で交際終了に

お見合いの最中に父親から電話がかかってくる女性もいます。さすがにその場では「パパからだから出なくて大丈夫」と、電話に出ずにやりすごしたようですが、後でお見合い相手の男性から「お見合い中に、父親から電話がかかってきた」と私に報告がありました。

その後、デート中にも同様のことがあり、「いちいち父親が口を出してくる女性は嫌だ」と、男性側から交際を終了されてしまいました。

こうした現象は女性だけに限りません。一人っ子は親が過干渉になりがちで、男性も一人息子の場合は母親が溺愛する傾向があります。

ある女性は、男性の実家に結婚のあいさつに行った際、男性の母親が「◯◯ちゃん。外は寒いわよ」と、男性の首にマフラーを巻いてあげて、「◯◯ちゃん、行ってらっしゃいね♡」と送り出す様子を見て、「こんな母親がいる男性と結婚すると、いろいろと干渉されて大変そう」と、破談にしてしまいました。

親が過保護で過干渉、いわゆる「ヘリコプターペアレント」と呼ばれる存在は婚活には大きな支障となります。「ヘリコプターペアレント」とは、まるでヘリコプターに乗っているかのように子どもの行動を監視し、「そっちに行っちゃダメ」と指示を出す親のことです。

つねに関心が子どもに向き、いつまでも子離れができない。子どもと一緒にエステや美容皮膚科に行く友達母娘もいます。

友達のように楽しむだけならいいのですが、婚活においても親がいちいち「その人、大丈夫なの?」「どこの大学出身?」などと詮索してくるため、前述のように本人同士がうまくいっていても親のせいで破談になるケースもあります。

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