「いちごカレー」や「餃子パフェ」「ピラニアの素揚げ」…世にも不思議な《謎フード》を25年も追い続ける会社員の熱量

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2回目の危機はコロナ禍だった。職場に迷惑をかけないように、3年間にわたってオフ会を自粛していたという。

冒頭でも紹介したように、ぱくさんはシステムエンジニアだ。新卒以来ずっと同じ会社に勤めている。

「新しいスキルや経験を積むために転職する人も多い職種ですが、私は途中から謎フードのほうがおもしろくなっちゃったので、仕事はきちんとやってお金をもらえればいいと割り切っています」

平日は、朝から夕方まで出勤してフルタイムで働いている。意外にも、謎フードの活動が仕事に生きていると感じる場面があるという。

「オフ会やイベントの企画では、相手を喜ばせたいという気持ちが大事です。おかげで、相手の視点で物事を考えて進めていく力が養われ、それは仕事にも役立っています。目の前の仕事相手だけでなく、その上の決裁者のことまで考えて先回りして動くようにしていますね」

「国語辞典に謎フードを載せたい」

ぱくさんには夢がある。国語辞典に「謎フード」を載せることだ。

「変な食べ物を見つけたら、みんなが『謎フードだ!』と言うくらい、この言葉を広めていきたいですね」

ちょうど、ぱくさんにお話をうかがった翌日には「明星 一平ちゃん夜店の焼そば」の30周年を記念して「一平ちゃん夜店の焼そば ショートケーキ味」が9年ぶりに再発売される予定になっていた。

謎フード 謎フード公安委員会 ぱくさん
「明星 一平ちゃん夜店の焼きそば ショートケーキ味」。終業後に10店ものコンビニを巡ったが見つからず、公安委員会の会員からの情報提供でようやく購入(写真:ぱくさん提供)

「明日は『ショートケーキ味を見つけて買うまで家に帰れません企画』が待っているんですよ」と語る、ぱくさん。おだやかな笑みをたたえた「謎フードの父」は、今日も風変わりな食べ物を探し求めて街を歩いているに違いない。

【25枚の写真を見る】餃子パフェや、コーヒーラーメンに、ワニ尾びれの姿煮……世にも不思議な「謎フード」の数々
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横山 瑠美 ライター・ブックライター

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よこやま るみ / Rumi Yokoyama

鹿児島県在住。印刷会社を経て、2017年にブックライターとして独立。ウェブメディアや雑誌ではビジネス、事業承継、地域、医療・健康、SDGsなどのテーマで執筆。

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