小学校のときの林さんは、外で遊ぶのが大好きな子どもで、朝、いちばん早く学校に行ってサッカーをしていました。
サッカーチームに入って放課後もサッカーを頑張っていた林さんは、塾には通わず、熱心に勉強することはあまりなかったようです。それでも、小学4年生のころには、将来の夢を抱き始めました。
「アフリカで働く医師のドキュメンタリー映画を観て、漠然と医師になりたいと思いました。そのためには勉強をしなければならないし、いい高校に入りたいという目標はありましたが、行動が伴いませんでした」
公立中学校に上がってからもサッカー部で精力的に活動をしていたため、勉強はテストの1週間前だけ集中。それでも、学年135人中で20位前後をキープしていたという林さん。しかし、高校受験では、千葉東高等学校を第1志望にするも、残念ながら不合格通知を受け取り、成田高等学校に進学しました。
裕福ではなかったため高校時代からバイト
成田高等学校に入ってからの林さんは、校内でもいい成績を残していました。定期テストではクラス内で40人中1〜2位、模試の成績も校内で学年320人中30位程度を取ることもありました。このままいけば、いい大学も狙えたはずですが、高校2年生に入ると、彼の成績は下がりはじめます。
「今まで使用を制限されていたスマホでモバイルゲームを始めて、夜までやっていました。あとは、アルバイトをするようになって、日雇いの建設現場や、ピザーラで働くようになりました。その疲れが学校で出てしまって、授業に全然集中できなくなってしまったのです」

林さんの家庭は4人兄弟で、裕福でもなかったため、「高校からはアルバイトの収入と奨学金などを使い、大学の学費を賄う」というルールがありました。
姉は実際に高校時代に働いたお金で大学に進学しており、林さんが高校2年生から働きはじめたのも、医学部受験でお金がかかることを見越してのこと。今のうちにお金を貯めておかないといけないと思ったことが大きいそうです。
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