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写真家・ヨシダナギ、“東京脱出”の真相 島に移住して得た心の平穏と少数民族への熱情

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「やっぱり、私は少数民族に会い続けたいと思いました。ロケに行けなかったコロナ禍に少数民族について調べていたら、その間もどんどん文化が失われていると感じたんです。だからこそ、集中して彼らに会いに行きたい」

しかし、それが簡単ではないことも肌身で感じている。「HEROES -RELOADED-」に収めた14民族の撮影には、総額で7000万~8000万円かかった。円安が進む今、次回作を出版するとなると次のロケ費は総額で1億4000万円を超えると予想される。

「もしかしたら、今回の写真集が最後になっちゃう可能性も大いにあります。でも、まだファイナルとは言いたくありませんでした。私が撮影するペースと費用を考えて、次に写真集を出せるとしたら、それが『HEROES -THE FINAL-』になると思います。だから、ファイナルを出せるまで彼らに会いに行くのが今の目標です」

デビューから10年の変化

ヨシダナギにとって、少数民族の撮影はライフワーク。写真家として、クライアントワークも請け負っている。屋久島での静かで平穏な生活が影響しているのか、その仕事に対する心持ちも変わってきた。

オファーがあった時、完成形のイメージが頭に浮かぶかどうかで仕事を請けるかどうかを判断するのは以前から変わっていないが、数年前はそのイメージが浮かんだ仕事に対して「刀を抜いて戦に出向く気持ち」で撮影に臨んでいた。今は少し、肩の力が抜けた。

「最近は、託された被写体が、私に縁がある人たちなんだなって思うようになったんです。だから、撮る機会を与えてくれた人たちとの縁を受け入れて、撮影しようって」

アイヌ、ラダック、真冬の白神山地と酷寒の撮影が続いたが、「寒さには慣れない」と苦笑する(写真:ヨシダナギ)

今年に入って、青森県のプロモーションで、マタギ文化をモチーフとした撮影をした。真冬の白神山地という酷寒の仕事も、笑顔で振り返る。

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