【どうやってホストは沼らせるのか?】「1時間おきに起床し、客にLINE返信」「3日で11人と花見」感情を殺して接客するホストたちの実情

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客と話すホスト
ホストの労働とはどのようなものなのか(写真:kapinon/PIXTA) 
ホストは「女の子と遊んで金がもらえる楽な仕事」と見られることがあるが、実際はどうなのか。歌舞伎町の社会学を研究するライターの佐々木チワワ氏は、ホストの仕事は「究極の感情労働」であり、非常に過酷だという。『歌舞伎町に沼る若者たち 搾取と依存の構造』から一部抜粋・編集のうえ、その実態をお届けする。

どんな若者がホストになるのか

昨今何かと話題になるホストの労働とはどのようなものなのか。歌舞伎町最大手のホストクラブ・グループダンディの所属ホストは総勢1200人以上。ホストを始める経緯はじつにさまざまだが、大半のモチベーションは「大金を稼ぐ」ことにある。

街を歩けば煌びやかな看板やトラックに「1000万プレイヤー」「年間売上2億円」など華々しい数字が並ぶ。年齢不問・学歴不問・前科不問(!)で、どんな人間にも大金を稼ぐチャンスがある「敗者復活戦」のような街が歌舞伎町だ。

「高校卒業してFラン大学行って就職して営業の仕事やってたんですけど、手取りが20万円くらいで。毎日働いてこれかーと思ったら、ホストやってみようって思って。結果的に20代で売上は1億円超え、年収数千万円なんで、後悔してないっすね」(20代ホスト・年間1億プレイヤー)

「高校卒業して地元で半グレっていうか、詐欺の元締めみたいなのやってて。逮捕されて1年ちょっと刑務所いて。出たあとは地元のバーで働いてたけど、先輩に誘われてホスト始めた。もう俺は夜の世界で生きていくしかないから、昼に戻らない覚悟で手の甲にタトゥーも入れたんだよね」(20代ホスト・月間1000万プレイヤー)

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