カヤックの働き方は、こんなに「漫画チック」

突撃!「面白法人」のワーク・ルールズ:後編

──どこで指名するのですか?

柴田:合宿が終わった後にフォームで募集して、そこで全社員に発表します。

三好:それから制度でいうと、「旅するカバン持ち」もあった。これはけっこうやっています。カヤックは海外での採用が多く、柳澤と一緒に新卒から3年目ぐらいのメンバーがついていき、面接を一緒にします。

まず、飛行機で話をする。ホテルも一緒なのでまた話す。それと、面接のときに社長は相手のどういうことを見るのか、みたいなこともちゃんと考えてもらう。そして、終わった後にレポートを書いてもらいます。そのレポートがみんなに好評で。「社長はこんなこと考えていたんだ」「やっぱ、やなさんすげえな!」みたいなことになるのですが。

途中で新規提案をしても、部署異動をお願いしてもいい。そして、面接からはカヤックがいったい何を見ているかということを学んで帰ってこられます。

──これは成長にもなるし、すばらしいですね。

オフィスエリアの奥にある「サル山」と呼ばれるスペース。机の上に机が置かれており、もともとはサル山のボス(代表)が全社員を見渡せるように作られたスペースだが、現在は誰でも使えるようだ

柴田:でも、ネーミングを「カバン持ち」にしたので、怒られましたね。

三好:「カバン持ちという言葉は偉そうなイメージがするから、やめたほうがいいのでは」という意見が出たのです。「でも、やっぱりカバン持ちがいちばん仕組みをイメージできるね」となって。

松原:だから、「社長のカバンは社長が持ちます」と書いてあります。

掛け持ちも部署横断も企業文化

──カヤックは部署を横断したような取り組みが多いと思いますが、その狙いについて教えてもらえますか。また、通常業務とどうやって掛け持ちしているのかが気になっています。

三好:基本的に、みんながやりたいことに対してアサインしています。たとえば、ソーシャルゲームの女性デザイナーがすごくプロレス好きだから、プロレスのクライアントワークが来たときには、監修としてデザインまで入っていたりとか。今の自分の仕事をセーブするのではなく、ちゃんとリソースを調整し、ほかのメンバーにも伝えます。彼女は入社時から3年間ぐらいずっとプロレス好きだって言っていたので、周りもわかっている。アサインされていいものが作れるから、みんなはそれでいいねという感覚です。本業が忙しいときには、掛け持ちはやめたほうがよいと、周囲から思われるでしょうが、ある程度、時間があるときならば、喜んで加わりますね。

柴田:人事部に外部からコンサル会社の人が来たときに、一般的には、たとえばブレストで自分のアイデアを出して、それがほかの人の手柄になることは嫌だなって思うことがある。これがカヤックにはなく、どうしてそうなっているのかがわかりません、と言われました。部署横断も、それが当たり前すぎてよくわからないというのはあります。

松原:私はずっと広報を担当していますが、同時に掛け持ちで3つか4つの事業を見ています。それぞれ自分のミッションがありますよね。私なら会社のブランドを向上させるとか、会社の事業をマーケティングしてPRするとか。それを満たすことだったら、別にクライアントワークの仕事に取り組んでも、モノやサービスを作ってもよいと思っています。だから、PRするのにここのサービスが足りないから、じゃあ自分で作ろうか、みたいなそういう発想で動くような文化があるのです。

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