カヤックの働き方は、こんなに「漫画チック」

突撃!「面白法人」のワーク・ルールズ:後編

柴田:普通は評価で給料が変わりますが、カヤックの場合は、成長のためにみんなから定性的にいろいろとフィードバックをもらうシステムと、実力で月給を決めることはまったく別で動いています。普通はつながっているわけですよね。これで大事なのは、社長がどう評価しているかとか、新入社員も全員の評価を見られること。自分で自己評価をして、それに対して7~8人からフィードバックがあります。これが全社員分あって、すべてが公開されている状況です。

──皆さんはほかの人の評価を見たりするのですか?

松原:面白いから見ますね。自分の評価と他人からの評価は違うとか、それはほんと面白いですね。いつも過大評価の人とか、いつも過小評価の人とか。

ライバルがいると人は成長する

──最近、始まった新しい制度などはありますか?

柴田:ライバル指名制度です。半年に1回の合宿で、「お前と戦う」とライバルを決めて。指名された人には拒否権はありません、

三好:それで、半年後の合宿の前にみんなにアンケートで、「どっちが勝ったと思いますか?」と聞き、買ったほうに3万9000円あげるという制度です。

──みんながやるわけではなくて、誰かが?

三好:やりたい人が。

柴田:明らかにこれは勝てないだろう、みたいなものは却下します。ちゃんとライバルっぽいものじゃないと。

─今、何人ぐらいがやっているのですか?

柴田:今は3~4組ぐらいですね。

三好:ライバル指名制度については、新卒ビフォーアフターという記事をアップしています。たとえば、はるみんとマッキーというソーシャルゲームのデザイナーの2人。2人は同期で同じ部署ということもあり、とても仲がよかった。だけど、はるみんはマッキーからいきなり、「はるみん、勝負しない?」と言われて。結果は、はるみんが勝ちますが、彼女は闘争心みたいなのが好きでないから、ライバルとか苦手なのです。

だけど、ライバル指名制度を利用して、もう少し自分たちを高め合おうみたいな方向で話をして、じゃあ一緒にやろうとなった。はるみんは、相手がレベルアップしているのを見て「ヤバい」と思ったらしく、本気で頑張って勝ちました。勝負が終わった後は、2人で焼肉を食べに行ったそうです。

柴田:これは僕も大好きな話です。カヤックって「漫画っぽい」というスタイルがあります。ライバルはまさに漫画っぽいじゃないですか。そういう、楽しみながら競争するというのが非常に面白い。基本的に、ほかの人の評価を気にするなということは他者を気にするなということですが、そうすると他者との競争もあまり気にしなくなれるので、そこはあえて己だけの戦いではなく、相手との戦いも利用できるのではないか、となりました。この制度は、今後、伸びていきそうですね。

三好:これも試行錯誤がありました。最初は役員などがライバルの指名をしていました。でも、指名された側はあまりやる気が出ないようで。二転三転して、勝手に指名して、指名された側も拒否できないという設定にしたら、うまくいくようになりました。

この仕組みの面白いところは、5人がやると言ったら指名された5人も成長せざるをえない点です。競争したくなかったとしても、人間ってすごいんです。ライバルと言われたら、勝手にライバル意識が出てしまう。結局、10人がレベルアップするという意味で、倍々ゲーム的に成長していくいいシステムだなと思っています。

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