会社を動かせる人・動かせない人の決定的な違い 社内の見えない「力学」をわかっていますか?

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(写真:buritora/PIXTA)
会社には「明文化されている制度や仕組み」と「明文化されていない暗黙のルール」があります。その違いを理解しないまま働いていると、「説明しても相手がその通りに動いてくれない」「他部門の協力が得られない」といったトラブルにつながってしまいます。
本稿では、下地寛也さんの著者『結局、会社は思うように動かない。上手に働く人の社内コミュニケーション』を一部抜粋・再構成して、人や組織にストレスなく動いてもらうためのヒントをお届けします。

組織は大きくなるほど仲が悪くなる

組織の特性についても考えていきましょう。

同じ会社で働いていても、部門が違えば意見は対立します。たとえ個人としては仲が良くても、所属している組織の目標や役割が異なると対立関係になってしまうのです。

特に、営業部門と開発部門や、企画部門と実務部門の不仲はよく起こります。ひどくなると、他部門の人を敵とみなす人もいるくらいです。

この傾向は、組織の規模が大きくなればなるほど顕著になります。

その究極が国家という組織での対立です。歴史を見ても、国家間の対立をうまく調整するのは非常に困難であることがわかります。

18世紀の哲学者カントは著書『永遠平和のために』のなかで「人間社会の自然状態は平和ではなく戦争状態にあり、平和は意識的につくりだす状態」だと説いています。

つまり、国家間が勝手に平和になることはなく、積極的に努力しないと平和は維持できないというわけです。

このことは会社でも同じです。部門間で対立が起きるのは自然なことで、むしろ「対立しないほうが珍しい」と考えたほうがいいでしょう。

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