テレビ業界に「飲み会必要」元アナが語る正当理由 フリーアナから経営者になった彼女が経験したこと

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——誘いを断れないような立場のアナウンサーもいるでしょうか

そうですね。嫌だけど断れない状況に置かれてしまう女性もいると思います。

女性が傷つくようなことをした相手が悪いのは間違いありません。

すごく偉い立場の相手に誘われて断れなかった、正常な判断ができなくなるまでお酒を飲まされていた、薬を盛られていたとか、いろんなパターンが考えられます。断れなかった人が悪くて、その自己責任を指摘するのは違うと思います。同意のない中で無理やり嫌なことをするのは犯罪です。

高橋絵理さん(写真:本人提供)

これは女性に限らず、男性が被害者になることもあり、性別は関係ありません。断りづらい環境で無理やりそういうふうになっちゃったっていう方もいるんじゃないかなとは思いますね。

とはいえ、「画面に出ているアナウンサーはみんな接待をさせられてきた」「飲み会に行くだけじゃなくて、その後部屋に入って性的な行為をされてきた」「枕営業をしてきた」などと世間に思われるのはすごく残念ですし、女性アナウンサーが偏見の目に晒されるのはつらいことです。

すでに「飲み会禁止」の空気が漂いだした

——アナウンサーの側にはこれまで「仕事と飲み会の場はセット」という意識はあるのでしょうか

あると思います。私自身は会に参加してコミュニケーションをとって、また次の仕事を取りに行くってことを今までたくさんしてきましたし、そこも含めて仕事だと思ってやってきました。同じような認識のアナウンサーもいると思います。もちろん、そうじゃない人もいるでしょう。

日本社会は極端なところがあるので「このような問題が起きたからアナウンサーや演者は飲み会に呼ばないようにしよう。仕事の飲み会は禁止にしよう」ということをやりがちじゃないですか。

実際に、テレビ関係者と話していても、騒ぎがおさまるまでは「飲み会禁止」の空気になりつつあるようです。

でも、それはちょっと違うんじゃないでしょうか。番組は大きなチームで作るので、節度を持った飲み会であれば、いい作品作りをする上ですごく重要なことです。テレビ業界に関係なく、当たり前の話ですが、きちんと節度を持ってやっていくことが求められます。

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