テレビ業界に「飲み会必要」元アナが語る正当理由 フリーアナから経営者になった彼女が経験したこと

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テレビ業界だけじゃなくて、どんな業種でも強い立場にある人が無理やり飲み会に誘って、あるいは断れない状況で性的なことを求めるのは絶対にやっちゃいけないことです。テレビ業界も世の中も変わっていかないといけないタイミングだと思います。

経営者になって変わった意識

——経営者側の立場になって考えは変わりましたか

予算の権限もありますし、キャスティングの権限もあります。非常に強い立場にあることを意識するようになったので、私が演者を含めて飲み会を開くときには気をつけて声をかけるようにしています。

参加を強制することはないし、来なかった人に次の仕事の声をかけないといった意地悪もしません。

たとえば懇親会など「会社の飲み会」を開くにしても、私の会社のスタッフたちだけで飲む場合には、昼間の業務時間でやるようにしています。

——接待もそうですが、アナウンサーに求められるロールモデルまで変わる必要はあるでしょうか

外国ではニュースアンカーという呼ばれ方をされ、日本の「女子アナ」「女性アナウンサー」というカテゴリ自体が独特のものと感じています。

かわいくて、清楚で、画面の華として出演する役割は、ある意味で二歩下がって男性を立てる昔ながらの理想の女性像を具現化したものです。その理想の形を詰め込んだのが、女性アナウンサーという人物像だと思います。

それが必ずしもダメなのかというと、そんなことはありません。そういう女性像もあっていいですし、日本独特の文化として否定しなくても別にいいとは思うんですね。

ただ、それを強要したり、その方向に当てはめようとするのは違うと思っていて、あくまで本人の意向は重要です。

アナウンサー自身がそのような売り方は嫌だと言ったときに、制作側の人間は表現の方法の変更を提案することも求められるし、アナウンサー・演者が制作陣に対してきちっと発言ができる環境は整えていかなければいけないと思います。

高橋絵理さん
高橋絵理さん(写真:本人提供)
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