iPhone初ポルノアプリは混沌の始まりに過ぎない EUのアプリマーケット開放で違法コンテンツ拡散の懸念
アップルは欧州委員会に対し、こうしたアプリの危険性を2023年12月の段階で報告していたが、委員会からはコンテンツ規制を明確にするなどの是正措置は示されなかった。
“アップルが認めた”とミスリード
アップルをさらに刺激したのは、AltStoreがHot Tabについて「アップルが認めたポルノアプリ」と言い始めたことも大きい。
AltStoreは“iPhoneでポルノが解禁された”と喧伝しているが、当然これはアップルが認めたものではない。
DMAによる規制によってアップルが代替ストア(AltStore)に対してアプリの配布を停止することができなくなっただけであり、“黙認=認めた”と受け取るようなメッセージを出すのは明らかなミスリードだ。
前述したように日本でもスマートフォンアプリの配信に関する規制が見直され、代替ストアの導入が議論されている。ポルノに限らず、どのような倫理基準に従い、誰がその基準を決めていくのか。代替ストアの運用に関する規制議論は、まだ十分とは言えない状況だ。
EUがDMAを導入した狙いは、競争の促進とエコシステムの多様化にあるとされる。大手IT企業の独占的な立場を緩和し、新興のマーケットプレイスやサービスが参入しやすい環境を整えるのが目的だ。
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