胃腸を整え免疫UP、薬剤師おすすめ「大根料理」3つ 今が旬の食材をおいしく食べて健康効果も期待

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そのほかのおすすめの食べ方

昔ながらの保存食である切り干し大根で知られるように、大根は干すことで水分が抜けて甘味が増し、生の大根にはないうま味成分も作られます。乾燥させることで含有量が増えるうま味の1つがナイアシンです。イライラやうつ症状などメンタルを安定させるといわれます。

大根を1本買うと使い切れずに余らせがちですが、そういう場合は残りを干しておくことをおすすめします。

1センチ程度、皮ごと輪切りにし、ザルに並べておくだけです。自家製の切り干し大根は数時間干しただけでも甘味が増しますので、ぜひ試していただきたいです。天日干しが理想ですが、室内干しでも大丈夫です。

大根の葉や皮も栄養が豊富なので、捨てずに食べてほしいです。

皮はよく洗い、料理する際に一緒に使うといいでしょう。

葉は緑黄色野菜に分類されていて、栄養の含有量は根よりも多いです。根の部分にある栄養素以外で特に豊富なのは、βカロテン(ビタミンA前駆体)、ビタミンE、K、カルシウム、鉄分などです。

このうちβカロテンやビタミンE、Kは油と一緒に摂取すると吸収率が上がるので、大根の葉は油を使った調理がおすすめです。

大根の葉の独特なくせが苦手な人は、細かく刻んでじゃこやゴマなど、風味のある食材と油で炒めて、ふりかけにするといいでしょう。ご飯と炒めて菜飯にすれば、立派な薬膳です。

薬効を生かした食べ方で健康維持を!

正月からは時間がだいぶ経ってしまいましたが、1月7日に「七草がゆ」をいただくのは、年末年始の暴飲暴食で疲れた胃腸を休めるためといわれています。この七草がゆに入れるセリ、ナズナ、ゴギョウ、ハコベラ、ホトケノザ、スズナ、スズシロのうち、スズシロというのは大根のことです。

今が旬の大根の、薬学的、漢方的な視点からみた薬効を生かした食べ方を紹介しました。ぜひ試してみて、健康維持に役立てていただきたいと思います。

平地 治美 薬剤師、鍼灸師。 和光鍼灸治療院・漢方薬局代表

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ひらぢ はるみ / Harumi Hiraji

東洋鍼灸専門学校非常勤講師、日本東洋医学会代議員。朝日カルチャーセンター、津田沼カルチャーセンターなどで漢方関連の講座を担当。明治薬科大学薬学部卒業後、漢方薬局勤務を経て、東洋鍼灸専門学校に入学。漢方治療の大家である寺師睦宗氏に漢方を、石原克己氏に鍼灸を、クリシュナU.K氏にアーユルヴェーダ医学を学ぶ。著書に『げきポカ』(ダイヤモンド社)、『舌を見る・動かす・食べるで健康になる』(日貿出版)など。You tube「平地治美・漢方チャンネル」も開設。ブログ「平地治美の漢方ブログ」。

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