357円「日本のチョコレート」がじわり人気の理由 旬の果物を使った「日本の四季」がコンセプト

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「あまおう苺のショコラ」(3個入り1728円)。フワッとした口あたりのムースにはほんのり甘酸っぱいいちごの味がきちんと感じられる。左は「苺のミニマンディアン」(1404円)(撮影:今井康一)

新商品はデザイナーと共同で開発

では、これら日本的な美しさ、味を特徴とするチョコレートはどのように作られているのだろうか。

まず、新商品の開発時には、シェフだけでなくデザイナーがかかわり、味や形状を決めているそうだ。

これは、ジェイ・ワークスがお菓子などのパッケージの会社としてスタートしたことと関係している。

だからこそ、造形がパッと目を引いて、パッケージデザインとも一体感のある商品づくりが実現しているわけだ。

また製造は大田区、久が原の工場で行われている。「工場」というと機械による大量生産を思い浮かべるが、機械が使われるのはブランドの看板商品「パレショコラ」の土台を作る工程のみ。あとは職人による手作業で行っているそうだ。

手作業だからこそ、常時100種、バレンタイン時期にさらに100種というような、バラエティに富んだ品揃えが可能になっている。

また使用するチョコレートは数十種類に及び、その配合も微妙に調整している。まず、日本は気温や湿度の変化が激しいため、季節によってチョコレートの配合を変える必要があるのだそうだ。そのほか、素材との組み合わせによってもチョコレートの種類、配合を変えている。

そのほか、ベルアメールが商品づくりとともに重視しているのが価格設定だという。品質に対して手頃な価格はブランドの魅力の一つでもあるからだ。例えばパレショコラは統一価格で1枚357円、ボンボンショコラ4つ入りのギフトは1512円となっている。とはいえ近年のカカオ豆の高騰は業界の課題であり、同社でもできる限りのコスト削減に注力しているそうだ。

2025年バレンタインコレクションの「アルティザンショコラ」。美しいボンボンショコラの詰め合わせで、3個入りからラインナップしている(撮影:今井康一)
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