「Suica」が今のままでは生き残れない理由 10年計画で汎用的なスマホ決済サービスを標榜
首都圏では「Suica」など交通系ICカードが普及し、紙の切符を買う機会はめっきり減った。一方、私鉄や地方の交通事業者はクレジットカードによるタッチ決済やQRコードを読み取るタイプの乗車システムを推し進めている。
そんな状況下、JR東日本は「Suica Renaissance」と銘打った10年計画を打ち出し、従来のSuicaの枠組みを超えるサービスを次々と投入する方針を示した。交通と決済の融合を進め、スマートフォンや新技術を活用したチケットレス利用から地域活性化までを視野に入れている。
交通系ICカードの先端を走るSuicaだが、これからどのような進化を遂げるのか。私鉄や地方交通が別のアプローチで進める新決済との“共存”はどのような形になるのか。その最前線を追ってみた。
新生Suicaが描く未来
2025年3月、訪日外国人を対象にした「Welcome Suica Mobile」(iOS版)が本格稼働する。あらかじめアプリをダウンロードし、海外発行のクレジットカードでチャージしておけば、成田や羽田に到着したその瞬間からSuicaを利用できる仕組みだ。
現行の「Welcome Suica」は物理カード発行のため返却時の煩わしさがあったが、モバイル対応ならカード購入の手続き不要で手軽に使い始められる。
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