百貨店王と鉄鋼王は同じ教訓を伝えている
年の瀬は1月に発刊される『逆境に打ち勝った社長100の言葉』という本の最終チェックをしていた。ひたすら経営者の言葉に触れていると、「行動を起こすタイミングを逃すな」というメッセージが目立つことに気づく。
例えば、アメリカで初めてデパートメントストアを開業させた百貨店経営者ジョン・ワナメーカーは、返品制度や価格制度の統一という画期的な手法を導入した。今ではどちらも当たり前になっていることだが、顧客サービスを何よりも重視するのが、彼の経営スタイルだった。
アイデアマンだったワナメーカーが残したのが、次の言葉である。
「仕事で成功する千載一遇のチャンスというものは、誰にでも訪れる。問題は、それにいかに敏感になれるかだ」
幼少の頃から貧しかったワナメーカーは、学校にも行かず、レンガ工の父を手伝ったり、弁護士事務所や印刷会社で働くなどして、家計を支えた。


















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