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キャリア・教育 #近視は病気です

子どもたちの「知識」を「体験」につなげる "やってみる"ことで見えてくる新しい視点

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  • 井筒 智彦 宇宙博士、東京大学 博士号(理学)
  • 窪田 良 医師、医学博士、窪田製薬ホールディングスCEO
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窪田:知識がなくてもできるから、年齢に関係なく楽しめそうですね。

井筒:そうなんです。親子で対決したり、4歳のお子さんが1人でチャレンジしたり、楽しみ方もさまざまです。パズルのほかにも、鏡を見ながら図形をなぞる「鏡映描写」も人気です。「脳がバグる!」と言いながら、親子で大盛り上がりでした。

(井筒氏提供)

「これからは月や火星に人が移り住むようになりますよ」と話した後で、「じゃあ誰が宇宙飛行士に向いているかやってみよう!」と、試験を体験してもらう。宇宙ってどうしても遠い世界の話なので、こうしたイベントを通して少しでも身近に感じてもらえたらなと思っています。

宇宙でコーラは飲めるのか?

井筒:それに、宇宙について知ることで、より地球に生きていることを実感できると思うんです。例えば、イベントでは「宇宙でコーラは飲めるか?」とクイズを出します。宇宙では炭酸の小さな泡が一塊にくっつくので、缶を開けると大きくなった泡玉がドバッと吹き出してしまう。だから飲めない。

でも、過去にコカ・コーラ社が5000万円くらいかけて、特殊な宇宙用コーラ容器を作ったことがあるんです。それをスペースシャトルに持ち込み、宇宙飛行士がひっくり返りながらコーラを飲んでいる写真もあります。

窪田:壮大な実験ですね。

井筒:はい、でもNASAでは採用されなくて。というのも、炭酸を飲むとゲップが出ますが、宇宙では無重力なので胃袋の中で空気と食べ物が混ざり合い、気体だけを出すのは難しい。それに、そもそもスペースシャトルには宇宙飛行士の飲食用の冷蔵庫がないので、ぬるい炭酸しか飲めません。

窪田:それでは美味しくない(笑)。

井筒:その話をした後に、「地球で炭酸が飲めるのは、重力のおかげなんだよ」と言うと、子どもたちは炭酸を飲むときに、ちょっとだけでも宇宙を想像できると思うんです。

地球で当たり前にできていることが宇宙では難しいとわかれば、より地球を感じられるんじゃないかなと。重力ゼロの環境は、地球のものを見つめ直す題材として、すごく魅力的だと思っています。

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【改めて感じる“体験”の重要性】

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