3年休職を認めた会社に感謝しても転職する理由 白血病からの復職後も続く仕事と育児の両立
行動を起こせなかったのは、女性に特化した医療の推進に関するアクションだ。フェムテックに今でも関心をもってはいるが、新たな取り組みをつくることができなかった。
「すべて希望通りにはいかないな」と思いつつ、復職後の3年間を振り返ると白血病発症前の私とは違う形で勤務したことを痛感した。
病気前と違う形で「仕事と育児」を両立
復職直後は、「リハビリ勤務制度」を使って時短勤務からスタートした。その後フルタイムで勤務したが、以前のような働きかたをして体調を崩したくないという想いと周りからの気遣いもあり、プロジェクトマネージャーの仕事は激減した。
自分の意志とはいえ、以前のようには貢献できていないという焦りは常にあった。一方で、持続可能なライフスタイルの確立も自分の重要な任務と感じていたので、仕方がないと納得する部分もあった。
対顧客の仕事は減ったが、新しいテーマの事業検討には懸命にトライした。取り組んだテーマは2つ。それぞれ社内のキーメンバーを巻き込んだタスクフォースを立ち上げリードさせてもらった。事業化につながる結果は簡単には出せなかったが、専門的な知見の蓄積や社外ネットワーク構築、情報発信という点では一定の成果を出せたと思う。
復職当時中学3年生と小学5年生だった娘たちの子育ては、相変わらず一大プロジェクトとして仕事を再開後も100%の熱量で向き合った。2024年2月には次女の中学受験を経験したが、いろいろなハプニングや思い通りにならないことがありつつも無事に乗り越え良い結果にも恵まれた。
こう振り返ると、病気をする前の自分とは違うスタイルで仕事や育児をしていたので、自分は「Version 2.0」になっていたのだと思う。
無料会員登録はこちら
ログインはこちら