3年休職を認めた会社に感謝しても転職する理由 白血病からの復職後も続く仕事と育児の両立

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インパクト投資やインパクトマネジメントの分野でのネットワークは、白血病発症直前の社外ヒアリングがきっかけで構築した。私の闘病を見守っていてくれた方が復職時に連絡をくださり、復職後もこのテーマの活動を展開するようになったのだった。

休職期間が生み出したものとは何か?

リンダ・グラットンの著書『ライフシフト 100年時代の人生戦略』には、無形資産構築の重要性が説かれているが、白血病になる直前に種まきしたことが治療中も地中で生きていて、復職後小さな芽を出したようだ。そして、復職3年で小さなつぼみまで育てることができたのだと思う。そう考えると、休職中はなにも結果を出していないと思っていたけど、無形資産の芽は自分の中で生き続けていたのだ。

2人の娘たちの育児はまだ終わってはいない。でも、子供たちとべったり一緒にいる必要がなくなってきたのも事実だ。時間の使い方を変えられるようになったので、2025年は夜の時間も活用して、研修・セミナーに参加したりボランティア活動に参加したり、いろいろチャレンジしていこうと思う。

転職したらインパクトマネジメントの分野での仕事にフォーカスする予定だ。小さなつぼみとなった花をきちんと咲かせていきたいと思う。

復職してからの3年間を振り返り、私は「Version 2.0」として生き、そしてこれから「Version 3.0」として新たなスタートを切ることになるということに気がついた。仕事と育児の両立は今後も続くが、ライフスタイルは変わることだろう。

自分が最も情熱を感じられる領域での仕事を、新たな組織・環境で取り組むためには、「Version 3.0」にならなければ到底成果は出せない。私は2025年から「Version 3.0」の自分になることを誓いたい。

山添 真喜子 コンサルタント

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やまぞえ まきこ / Makiko Yamazoe

1974年東京都生まれ。大学卒業後、ITコンサルティングファーム、監査法人、環境コンサルファームと外資系企業を渡り歩き、米コロンビア大学で行政学(環境政策)修士課程を修了。帰国後、国内系の総合シンクタンクに入社し、サステナビリティ経営を専門とするコンサルタントとして活躍。2人の娘を育てながらプロジェクトマネージャーとして多忙な日々を送っていた際、急性リンパ性白血病を発症。2018年7月末から9カ月にわたる抗がん剤治療を乗り越え退院。2020年8月に在宅にて維持療法を終了し、2021年秋に復職。「がんノート」の動画インタビューやインスタグラム等で情報を発信している。

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