スマホのコード決済に押され気味だったクレジットカードだが、今後は活躍するシーンが増えそうだ。ポイント経済圏への影響も少なからずあると考えられる。
4 経済圏疲れ? 自社オリジナルポイントの復権も
ポイント経済圏が乱立するにつれ、私たち消費者は頭を悩ますこととなった。ポイ活達人のように、決済アプリを使い分けながら各社のキャンペーンを渡り歩いたりするのは大変だ。
加えて、より高いポイント還元を受けるには大体の場合、クレジットカードの保有が条件になっている。しかも、一般カードよりゴールドなどの有料カードが優遇される。さすがに有料カードを複数持つのは、一般ユーザーにとって現実的ではないだろう。
ざっと見渡しても、いずれの経済圏も同じアプローチをしているが、それについていけない「経済圏疲れ」が起きてくるのではないだろうか。
そもそも、ポイントのために買い物をする店を変える消費者は、あまりいないだろう。普段利用している店でたまるポイントが一番ありがたいのだ。
さらに、今では決済機能を備えたアプリも登場している。ヤマダ電機のヤマダPay、ツルハドラッググループのHaPPAY(ハッペイ)などもそうだ。決済に必要な金融ライセンスを取らなくても、ライセンスを持ったフィンテック企業と組むことで、簡単に自社オリジナルペイが作れるようになった。店側は客がPayPayや楽天ペイなどを利用すると代金の数%の決済手数料を払う必要があるが、オリジナルPayはそれを抑えられるのがメリットでもある。
大手のような大盤振る舞い的なポイント高還元は難しいとしても、節約できた原資を使って自社Payアプリのユーザーに絞って値引きクーポンを出したり、店独自のキャンペーンを打つこともできる。自社Payのユーザーに集中還元することで優良顧客の囲い込みにつながり、客側もいつもの店でよりお得なサービスを受けられるようになる。オリジナルPay×オリジナルポイントが、ポイント界隈の伏兵になるかもしれない。
いずれにしても、自分が使いやすいポイントを選ぶことが原理原則だ。世の中にあふれるポイ活情報に振り回されることなく、無理なくためられ、有意義に使えるポイントを見定めるのが大事ということに変わりはない。
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