
「クレジットカードの決済インフラをコード決済事業者に開放する、業界の『おきて破り』だ」
キャッシュレス市場で競合関係にあった三井住友カードとPayPayの電撃的な業務提携をめぐり、クレジットカード業界でそんな声が上がっている。
三井住友フィナンシャルグループ(FG)、三井住友カード、ソフトバンク、PayPayの4社は5月15日に記者会見を開き、三井住友カードとソフトバンクの包括的な業務提携を発表した。提携では、SMBC(三井住友銀行)グループの総合金融アプリ「Olive(オリーブ)」にソフトバンクの「ヘルスケアポータル」を組み込むほか、三井住友カードとソフトバンクが持つビッグデータの融合・活用などを進めるが、最大の柱と言えるのが「決済サービス」での連携だ。
オリーブにPayPay払いを追加
オリーブとソフトバンク傘下のPayPayが決済サービスで連携し、世界中のVISA加盟店でPayPay残高による支払いを可能にする。オリーブに搭載されている決済機能「フレキシブルペイ」は現在、クレジットカード、デビットカード、Vポイントから決済手段を選択するようになっており、ここにPayPay残高払いを追加する。
一方、PayPayの加盟店でも、三井住友カードが発行するクレジットカードでの「ひもづけ決済」を手数料なしで使えるようにする。PayPayは、PayPayカード以外のひもづけ決済に利用料を課す検討をしているが、三井住友カードを優遇する。さらにPayPayポイントとVポイントを相互交換できるようにする。交換率は1対1になる見通しだ。
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