絶頂の転職エージェントが衰退する致命的構造 転職活動者にはおおむね好評でも気になる批判の声

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「前回の転職でお世話になったエージェントの担当者からは、『そろそろ転職しませんか』という声かけが頻繁にあり、不信感を持ちました。今回の転職では別のエージェントに登録しましたが、こちらの事情や希望などお構いなしに次から次へと紹介してきて、うんざりしました」

なお、エージェントを利用しても、転職希望者には費用負担は発生しません。転職が決まったら、入社する企業がエージェントに成功報酬を支払う仕組みです。エージェントのビジネスは「転職が決まってナンボ」なので、野村さんのようなケースがよく起きます。

企業はエージェントの手数料の高さに不満

今回、エージェントを利用している大手企業の中途採用担当者24人にもアンケート・ヒアリング調査を行いました。

一部に、「お付き合いしているエージェントの担当者は、当社のニーズをよく理解しており、フットワークも良く、素晴らしい人材を紹介してくれます」(精密)という高評価がありました。しかし、大半の中途採用担当者が、エージェントに対して強い不満を訴えていました。

中でも不満の声が大きかったのが、エージェントに支払う手数料の高さです。企業は、エージェントを通して採用した社員の年収の何割かの額を成功報酬として支払います。たとえば、年収1000万円で採用したら、3割として300万円もの手数料になります。

「新卒採用と比べてはいけませんが、年収の3割とか4割って、率直に『高すぎる!』と感じます。AI人材だと10割(年収と同額)ということもあります。大枚をはたいて獲得した人材が大活躍してくれれば良いのですが、ハズレだったり、すぐに退職してしまったりすると、我々には虚脱感しか残りません」(金融)

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