総務省の統計によると昨年の就業者に占める転職者の割合(転職率)は4.5%で、一昨年より高いものの、過去10年で2番目に低い水準だった。一方、就業者に占める転職希望者の割合(転職希望率)は大幅に上昇した。
昨年の転職希望率は14.4%(2020年は12.8%)で、性別、年齢にかかわらず急上昇している。しかし、その割に実際の転職率はあまり上がっていない。
これをどう解釈するか。転職が実現しにくく、転職希望率が高いままにとどまっているという見方もできなくはないが、それにしては転職希望率の直近の上昇幅が大きすぎる。単に労働市場の環境がよくなったから転職を目指す人が増えて転職希望率が上昇したというのであれば、コロナ前まで長期間安定していた点を説明しにくい。
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