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山口周が語る「のろしを上げ挑戦を楽しむ人生に」 ビジネスパーソンに送る人生を豊かにするヒント

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  • 川下 和彦 quantum代表取締役社長兼CEO/クリエイティブディレクター
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組み合わせのコツは、片方に「非常に安定的に給料がもらえるけれども、大化けしない仕事」を持ちながら、もう片方には「非常にやりがいを感じながら、もしかしたら大化けするかもしれない仕事」を持つ。

投資の世界では「バーベル戦略」と言いますが、このように非対称な2つの仕事を組み合わせてみてください。

バーベル戦略で成功した人の典型例はアインシュタインです。彼は大学を卒業したけれど、成績が悪くて研究者になれませんでした。そこで、スイスのベルンにあった特許局の役人になり、普段は特許の審査をしながら、平日の夜と土日を使って研究して論文を書き、それがノーベル賞につながった。

役人の仕事は非常に安定しているけれど、大化けしない。一方で論文を書くのは時間が無駄になるリスクがあるけれど、大化けする可能性がある。こうした非対称の活動で成功した人は他にもたくさんいます。

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財務官僚になる勉強をしながら、音楽活動に取り組んだローリング・ストーンズのミック・ジャガーも、天文学の研究をしながら同じようにバンド活動で成功したクイーンのブライアン・メイもそうです。三井物産に人事として務めながら、芥川賞をとった磯崎憲一郎さんもそうですよね。

磯崎さんは三井物産の人事という安定的な収入が得られる仕事をする一方で、それだけだとめちゃくちゃリスクがある文学作品を書き、非常にうまくバーベル戦略を実践された方だと思います。

ですから、今の仕事を面白いと思えないのであれば、バーベル戦略をとって、もう1つ別の仕事をやってみる。

打率は1割!「失敗ありき」で挑戦を

私の経験では、打率はせいぜい1割ぐらいですから、まず10個はやってみる。10個やってダメだったら諦める。ただ、10個全部が当たらないことはなかなかないので、当たったらまた考える。

会社を使って面白くできるんだったら、会社の中でやればいいですし、それが難しいようだったら会社の外でやってみて、のろしを上げる。のろしを上げると、同士が集まってきて、同士といると仕事をやっても楽しいし、お酒を飲んでも楽しいですから、人生が豊かになります。

10個すべて失敗したら、「あー、全部失敗だったな、本業でがんばるか!」と、どのみちいい循環になるのではないでしょうか。そういうふうに考えると、人生が面白くなるんじゃないかなと思います。

(撮影:宇佐美雅浩)
山口 周(やまぐち・しゅう)/独立研究者/著作家/パブリックスピーカー
1970年東京都生まれ。慶応義塾大学文学部哲学科、同大学院文学研究科美学美術史学専攻修士課程修了。電通、ボストン コンサルティング グループ、コーン・フェリー等で企業戦略策定、文化政策立案、組織開発などに従事した後に独立。株式会社中川政七商店社外取締役。株式会社モバイルファクトリー社外取締役。『世界のエリートはなぜ「美意識」を鍛えるのか?』(光文社新書)でビジネス書大賞2018準大賞、HRアワード2018最優秀賞(書籍部門)を受賞。その他主要な著書として『クリティカル・ビジネス・パラダイム』『ビジネスの未来』(共にプレジデント社)、『ニュータイプの時代』(ダイヤモンド社)など。

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