「ゴミ屋敷になった実家に帰省」片付け決意の顛末 「生前整理」をするか否か、それぞれの選択を追った

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関西地方の郊外に建つ1軒家。ここには80代になる女性が1人で暮らしていたが、介護が必要な身体になり、部屋を片付けられなくなってしまった。もともとモノが多い家だった。本人や親族が時間をかけて不要品を選別していったが、家の中はモノだらけだ。

ゴミ屋敷
1階和室の玄関につながるスペースには、雑貨類が積み上がる(画像:「イーブイ片付けチャンネル」より)

1階にある和室とキッチンスペースを見ると、ここに住んでいた女性の性格がよくわかる。とにかくこまごまとした雑貨が多く、それらが無造作に詰め込まれたカゴがいくつもある。空いているスペースがあるとそこにモノを置いてしまい、その上にまたモノを積み上げていってしまう。

2階に2つある和室は足の踏み場がなかった。介護が必要な身体になってから、階段を上がることがめっきりなくなったのだろう。布団、クッション、服、モノを詰め込んだダンボールに袋などが床いっぱいに並べられていて、物置部屋になってしまっていた。

ゴミ屋敷
2階には2部屋の和室があるが、モノであふれており、足の踏み場がない(画像:「イーブイ片付けチャンネル」より)

母親の介護で疲弊していた娘

イーブイに片付けの依頼をしたのは、この家に住んでいる80代の女性本人ではなく、女性の娘の友人である明子さん(仮名・50代女性)だった。明子さんが片付けの経緯を話す。

「(80代の女性は)病気で今入院されていて、もう1人では生活できないということでそのまま介護施設に入らないといけなくなったようです。この家は引き払うことになるんですが、私の友人である娘さんも“何をどうしていいのかわからない”と困っていたので、私からイーブイさんに連絡しました」

娘から相談されたわけではなく、明子さんが自分で行動を起こしたのだという。それは、自身も過去に親の介護で苦労をした経験があったからだ。明子さんが続ける。

「私自身、過去に母親が要介護になり、住んでいた賃貸の家を引き払った経験があるんです。実家の問題に介護が絡んでくると、役所の手続き、お金のこと、家の片付けなど、やらなきゃいけないことや考えなきゃいけないことが山盛りで、頭も心も体も本当に疲れてしまうんです。それがどれだけ大変なことかわかっていたので、困っている人がいたら力になりたいと思っていました」

ゴミ屋敷
現在は一人暮らしだが、キッチンにも大量の食品や調味料があった(画像:「イーブイ片付けチャンネル」より)
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