大河「光る君へ」で描かれた"道長の死"のその後 摂関政治が終焉を迎え、院政の時代へと突入

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たとえ摂関家に寄進された荘園でも、調査や廃止の対象になった。藤原氏を始めとした有力貴族の荘園に大きくメスを入れることで、荘園の正常化へと邁進している。

また、荘園整理の一環として、後三条天皇は年貢などを測る基準となる「宣旨枡」(せんじます)を制定。枡の大きさを全国で一定にすることで、財政の再建を急いだ。このときに決めた枡の基準が、後世まで広く用いられることとなる。

白河天皇の時代に

摂関政治にピリオドを打ち、積極的に親政を推進した後三条天皇。その政治は「延久の善政」(えんきゅうのぜんせい)と呼ばれ、後世でも高く評価された。

だが、即位してわずか4年と39歳の若さで後三条天皇は退位する。20歳の第1皇子・貞仁親王に譲位を行い、白河天皇が誕生することになる。摂関政治から院政へと時代は大きく変化しようとしていた。

【参考文献】
美川圭『後三条天皇 中世の基礎を築いた君主』(山川出版社)
笠原英彦『歴代天皇総覧 増補版 皇位はどう継承されたか』(中公新書)
倉本一宏『三条天皇―心にもあらでうき世に長らへば』 (ミネルヴァ日本評伝選)

真山 知幸 著述家

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まやま ともゆき / Tomoyuki Mayama

1979年、兵庫県生まれ。2002年、同志社大学法学部法律学科卒業。上京後、業界誌出版社の編集長を経て、2020年独立。偉人や歴史、名言などをテーマに執筆活動を行う。『ざんねんな偉人伝』シリーズ、『偉人名言迷言事典』など著作40冊以上。名古屋外国語大学現代国際学特殊講義(現・グローバルキャリア講義)、宮崎大学公開講座などでの講師活動やメディア出演も行う。最新刊は 『偉人メシ伝』 『あの偉人は、人生の壁をどう乗り越えてきたのか』 『日本史の13人の怖いお母さん』『逃げまくった文豪たち 嫌なことがあったら逃げたらいいよ』(実務教育出版)。「東洋経済オンラインアワード2021」でニューウェーブ賞を受賞。
X: https://twitter.com/mayama3
公式ブログ: https://note.com/mayama3/
 

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