和田秀樹「60歳からこそ上機嫌が何よりも重要」 欠乏感や不足感を抱いているとき気持ちはすさむ

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であれば、自分に日々、ポジティブな言葉がけをすることで、素敵な暗示にかけてあげればよいのです。

人のよいところを褒められる人は余裕と知性を感じさせる

自分を褒めるのと同様に、ぜひ人のことも褒められる人になってください。

基本的に人は、自分が不満を抱えていると、人を攻撃したり、批判的になったりするものです。逆に言えば、人を褒められるということはそれだけ心に余裕があるということ。人を上手に褒める人は、懐の深さを感じさせます。

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何より、褒められて悪い気がする人はあまりいません。自分の言葉で相手の心が華やぐのなら、言ったこちらも嬉しいですよね。

褒めるという行為は、実はクリエイティブな作業です。たとえば不倫が発覚した芸能人がバッシングされているとき、私はあえてその人のよいところを探し出し、褒めることを普段から推奨しています。

大前提として、不倫は当事者間の問題であり、外野がとやかく言うことではないと思っていることもあるのですが、世間に便乗してその人を一緒に叩くのはあまりにも面白みに欠け、人としての優しさも感じられないと思うからです。

目の前の人の素敵なところを見つけ、言語化する。その流れのなかで、脳は大いに活性化するでしょう。

日本人は人を褒めたり、素直に好意を示したりするのが苦手な人が多いですよね。けれど、相手に歩み寄りたい、相手の役に立ちたいという思いを抱き、その気持ちを表現するのは素晴らしいことです。

また、人には「好意の返報性」というものがあります。これは、相手から好意を示されると、自然とこちらも好意を持つようになるという性質のことです。つまり人を素直に褒めることで、その相手との間に、良好な関係性が築かれるということです。

和田 秀樹 精神科医

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わだ ひでき / Hideki Wada

1960年、大阪府生まれ。東京大学医学部卒業。精神科医。東京大学医学部附属病院精神神経科助手、米国カール・メニンガー精神医学校国際フェロー、浴風会病院精神科医師を経て、現在は和田秀樹こころと体のクリニック院長。高齢者専門の精神科医として、30年以上にわたって高齢者医療の現場に携わる。『70歳が老化の分かれ道』(詩想社新書)、『80歳の壁』(幻冬舎新書)、『60歳からはやりたい放題』(扶桑社新書)、『老いたら好きに生きる』(毎日新聞出版)など著書多数。

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