「スタバでMacドヤァ」実はもう絶滅危惧種なワケ むしろ「禁煙」を求めて足を運ぶ人が多い?

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スタバでは、2020年より環境への配慮を考え、プラスチックストローを紙ストローに変更した。環境への意識の高さが表れていて、まさにスタバのイメージ通り、といったところだ。

ちなみに、環境配慮への意識が高い層と、所得の高さは比例している。ここでも「所得」の問題は顔を出す。

「コーヒーの味が変わる」と不評だった

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しかし、この評判が非常に悪かった。

飲んでいるとすぐにフニャフニャになる、コーヒーの味が変わる(シュルツが悲しむ)等々、完全に消費者の不評を買ってしまったわけだ。

結果、2025年からは、環境に良いプラスチックストローであるバイオマス素材ストローに変更することになったわけだ。消費者からはすでに多くの歓迎の声が聞こえている。

紙ストローは、スタバのブランディングと客層の選択をうまく融合させた取り組みのようにも思えたが、やはり消費者の受け止め方をすべてコントロールすることは難しい。

まさに、ブランディングの難しさを考えさせられる例だが、時に失敗をしながらも、スタバは少しずつ、イメージを変え続けている。

しかし、本当に意識が高い人は今やコワーキングスペースなどに足を運んでいる令和においてもなお、「スタバ=意識が高い」という見られ方が根強く残っていることこそが、スタバのマーケティングの強さを証明しているのだ。

谷頭 和希 都市ジャーナリスト・チェーンストア研究家

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たにがしら・かずき / Kazuki Tanigashira

都市ジャーナリスト・チェーンストア研究家。1997年生まれ。早稲田大学文化構想学部卒業、早稲田大学教育学術院国語教育専攻修士課程修了。「ゲンロン 佐々木敦 批評再生塾 第三期」に参加し宇川直宏賞を受賞。著作に『ドンキにはなぜペンギンがいるのか』 (集英社新書)、『ブックオフから考える 「なんとなく」から生まれた文化のインフラ』(青弓社)がある。テレビ・動画出演は『ABEMA Prime』『めざまし8』など。

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