「住戸につながる廊下の数をあえて減らすことにしました。そうすることで、壁が広くなり、廊下が落とす影は少なくなります。光が壁にあたり、1階の中庭にいても明るさを感じます」

5階と7階の空中廊下を下から見る(写真:編集部撮影)
もうひとつは、壁に「横穴」をランダムに開けたことだ。これも閉ざされた内部に、各方向から光や風を入れる役割を果たしている。朝や夜、日差しが強い夏や真っ暗な冬など、時間や季節によって射し込む光の量や角度は異なり、建物の表情も変わるという。

横穴を開けることで、建物に光と風が適度に入る(写真:編集部撮影)
そんな廊下と横穴の配置は、この不思議な物件の住戸の作り方や間取りとも関係する。
曲線の形をした各部屋の間取り
各フロアには住戸が3〜5戸。建物の入り口右手にエレベーターが配置され、空中廊下が左右に渡り、住戸をつないでいる。

天神町placeの各フロアの平面図(図:伊藤博之建築設計事務所提供)
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