貧困国ドミニカで「野球選手」夢見る少年の"悲哀" インスタに「お金の絵文字」が書かれているワケ
国のインフラとは裏腹に、綺麗なグラウンドが複数面あった。マウンドには最新鋭の1台300万円近くする機械もあった。それは、プロ野球選手を夢見て日本で練習を続けてきた私の目から見ても、なかなかお目にかかれない代物だった。
このような最新鋭の機械を、ドミニカの自国でそれほど潤うことはできるのだろうか。いや、そんなわけがない。そこまでの道中との対比によって、アメリカ資本の存在を感じずにはいられなかった。
そしてもう1つ、私がアメリカ資本の存在を感じた場所があった。それは、マイナー契約を目指すアカデミーだ。
充実した環境で何不自由なく育成される
ここで、ドミニカの野球界について、ざっくりと説明したい。
高校や大学、社会人などプロを目指す場所の選択肢が色々ある日本と違って、ドミニカでは「アカデミー」が野球教育の中心だ。その名の通り、野球選手を育成するための場所だ。
アカデミーの種類は大きく分けて2つある。1つ目は「メジャーの下部組織」だ。2つ目は「メジャーの下部組織との契約を目指すアカデミー」だ。
一般に日本の野球ファンが想像するアカデミーは、1つ目のメジャーリーグの下部組織としてのアカデミーだろう。MLBの各球団が投資をして、ドミニカ国内に作った野球学校だ。やや語弊があるかもしれないが、日本人にわかりやすく表現すると「外資系のエリート養成校」という感じだろうか。
そこでは、すでにマイナー契約による契約金を得た選手たちが、メジャーの潤沢な資金によって、何不自由なく育成される。前述したように、とにかく充実した環境なのだ。
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