「原価率5割」800円で牡蠣ラーメンを出す男の勝算 あえて薄利多売を追求!「無冠 阿佐ヶ谷」の流儀

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さらに、中野坂上のお店を休業し、初台に移って予約制をやめて営業を始めたが、ここも行列問題で半年でクレームが数回にわたって出るようになってしまった。

そして、「無冠 阿佐ヶ谷」は誕生した

「無冠」の看板(筆者撮影)

ここもうまくいかず、今年7月、阿佐ヶ谷に移転し、「無冠 阿佐ヶ谷」をオープンすることになる。ここでも行列にクレームが来たが、並び方をなんとか工夫し、営業を続けられることになった。看板メニューの「牡蠣塩ラーメン」は800円で提供している。

「中野坂上や初台に比べると客単価がだいぶ低くなりました。1000円を切る日もあります。

周りの飲食店を見渡しても800円からは上げられない状態です。となると原価率が50%になってしまうんです。1日平均で230杯を提供し、客席の回転重視で何とか回しています」(小松崎さん)

牡蠣塩ラーメンは「soupmen」時代からの人気メニューで、味や見た目は真似できても、値段までは真似できないだろうと小松崎さんは笑う。

(筆者撮影)

大量の牡蠣を使うスープにいちばん原価がかかっていて、麺も最近1玉10円値上がりした。10円がどれだけ大きいかと嘆く。ぶどう山椒、にんにくりんご酢、自家製辛子高菜など豊富な卓上アイテムも無料。ぶどう山椒は1㎏7万円と超高級だが、それでも無料だ。

豊富な卓上アイテムもすべて無料(筆者撮影)
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