「原価率5割」800円で牡蠣ラーメンを出す男の勝算 あえて薄利多売を追求!「無冠 阿佐ヶ谷」の流儀

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線路沿いで場所も良かったので、いろんなところからお客さんが集まりました。週末は40~50人の行列になり、そのうち苦情が出るようになってしまいました」(小松崎さん)

予約が10秒で埋まり、「広い店に戻そう」

店主・小松崎敏さん。元ボクシングのトレーナーという異色の経歴ながら、これまでに出した店はすべてヒットするという、天才的な商才を持っている(筆者撮影)

その後、2022年、中野坂上で「むかん」をオープン。5席のみの小さなお店で、「完全予約制」という珍しい営業形態をとる。当時、予約制は「中華蕎麦 とみ田」「らぁ麺 飯田商店」など一部のお店でしか採用されていなかったのでまだ画期的だった。

1日20人限定で、「soupmen」とはイメージを一変し、好きなことを細々とやりたいと思って始めたが、実際はそうはいかなかった。

「『soupmen』で3時間並んだ人がお店に入ってきた時の顔が怖くて、これ以上並ばせられないと思って始めた予約制でしたが、予約は瞬殺で、全然予約が取れないとネットにたくさん書き込まれることになりました。

その後従業員を雇って一日80杯まで増やしましたが、それでも10秒で予約が終わってしまう状態になりました。

お店には行列はできませんが、SNSやDMでさまざまなご意見をいただくようになってしまいました。こうして、また広いお店に戻さないといけない事態になりました」(小松崎さん)

五反田の2号店「中華蕎麦 無冠」(筆者撮影)

その後、2号店「中華蕎麦 無冠」を五反田に作り、ここは弟子に譲ってのれん分け店となる。

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