社員には月給35万円、週休2日をしっかりと与える。売り上げや客数が下がった場合は接客を徹底的に見直す。味は小松崎さんが責任をもってクオリティーを保っていく。
「美味しくても接客が悪かったらその店にはもう行きません。こちらがいい接客をすれば、お客さんも応えてくれます。うちのお店が有名になればなるほど、接客も評価されていくようになるんです。お客様からお金をいただいている限りは、こちらはイライラしないと決めています」(小松崎さん)
800円で原価率50%。完全に限界まで来ていると思うが、小松崎さんは本当はもっと安く提供したいのだという。
良い素材を使って高級なラーメンを作ってきたこともある。だが今は安くて美味しいものを作りたいというマインドになっている。
「無冠」のラーメンを食べたいという需要が大きいならば、単価を上げるよりたくさん売るほうをとりたいというのが小松崎さんの考えだ。
「入れかわり立ちかわりお客さんが入ってきて、『いらっしゃいませー!』の声が響いているのはテンションが上がるものです。ここまで来たら、牡蠣で天下を獲りたいと思います」(小松崎さん)
小松崎さんは天下を獲りに行く
小松崎さんはどこで店を出しても必ずお客さんがついてきてくれる。「ヤドカリ戦法」と小松崎さんは呼んでいるが、だんだんお店を広くして、たくさんのお客さんが来られるようにしてきた歴史だ。
「無冠」のブレイクで全国に牡蠣ラーメンのお店が増えてきたため、小松崎さんは辞めることも考えたが、逆にあまりにお店が増えてきて悔しくなり、今後も牡蠣ラーメンのブームを牽引していくことに決めたという。
ここまで牡蠣のうま味があふれるラーメンであればもっと価格が高くてもと思うが、小松崎さんはあくまで客席の回転重視にこだわる。
「お店の場所や規模で、売り方というのは変えるべきだと考えます。店が狭くてお客さんの数が限られるなら高価格に、逆に店が広くて席が多いなら安く提供する。
ラーメン店という滞在時間の短いものにお客さんがいくら払えるのかと思うと、私は阿佐ヶ谷ではあくまで需要の多さに応える形をとっていきます」(小松崎さん)
行列問題にずっと悩まされてきた小松崎さんの歴史。究極の回転重視の薄利多売で、小松崎さんは牡蠣ラーメンで天下を獲りに行く。
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