「原価率5割」800円で牡蠣ラーメンを出す男の勝算 あえて薄利多売を追求!「無冠 阿佐ヶ谷」の流儀

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原価率というのは、簡単に言えば仕入れ原価を売上高で割り、100を掛けた数字。例えば800円(税別)のラーメンを原価率30%におさめるには仕入れ金額を240円にしなくてはならない。

卓上トッピングも無料というから驚きだ(『無冠 阿佐ヶ谷』Xより)

ラーメン店はスープの材料、タレ、麺、具材などそれぞれの仕入れ価格との戦いを強いられ、何とか原価率を保ちながらお店を運営している。

その中で、「原価率50%」というのはとんでもない数字である。

数字を聞いただけでもかなり薄利なことは予想できる。下手をすると利益は出ていないのではないかとすら思ってしまう。

「無冠 阿佐ヶ谷」の外観。阿佐ヶ谷駅からほど近い、一等地にある。ここで、どう考えても原価がかかる牡蠣のラーメンを800円で出しているのだから驚きだ(筆者撮影)

いったいどんな工夫や努力をしてお店を運営しているのか、「無冠 阿佐ヶ谷」の店主・小松崎敏さんを取材した。

小松崎店主のこれまで

まずは「無冠」とはどんなお店なのか。小松崎店主の経歴から見ていこう。

小松崎さんは茨城県出身。両親が共働きで、幼い頃から家で料理をする子供だった。

中学時代からボクシングをやっていて、23歳の頃からTBS「ガチンコ!」の人気コーナー「ガチンコファイトクラブ」に出演していた。アマチュアのボクサーをデビューさせるという企画で、小松崎さんのデビュー戦の放送は視聴率25%を記録した。その後、結婚し自動車の仕事をしていたが、30歳で離婚する。

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